建設業許可で必ず必置となる「専任技術者」ですが、同一営業所内で、2人の専任技術者を置くことは可能でしょうか?
例えば「二級建築士」資格を保有するAさんと、同じく「二級建築士」を保有するBさんの2人が正社員だったとします。ふたりとも専任技術者になる要件を満たしており、
- 建築一式工事
- 大工工事
- 屋根工事
- タイル/レンガ/ブロック工事
- 内装仕上工事
の5業種について申請していたとします。
専任技術者が二級建築士であればいずれの業種も申請することが可能ですが、二級建築士であるAさん、Bさんそれぞれが、それぞれの業種について2人ずつ専任技術者となることは可能なのでしょうか。
答えは…、同一営業所内では、1業種につき、1人ずつしか置けません。
東京都の手引にも「同一営業所内で、同一業種について複数の専任技術者を置くことはできない」(R4版、P8)と規定されており、同一営業所内の同一業種について、1人ずつの配置が認められています。
1業種に1人だけ。 1人が複数業種はOK!
逆に、1人が複数の業種の専任技術者を兼ねることは想定されています。複数の業種の技術資格要件を1人で満たす者がいる場合、同一営業所内であれば、その者1人で、複数業種の専任技術者を兼ねることができるので、Aさんだけで5業種、または、Bさんだけで5業種、はOKです。
Aさんが建築一式と大工、Bさんが屋根、タイル、内装仕上の専任技術者、というように、2人で業種を分担してもOKです。
専任技術者が1人だと不安…?
専任技術者が1事業所に1人だと心もとない、2人以上配置しておいたほうが良いのでは?という意見を耳にすることがあります。
上記のとおり、専任技術者は各業種に1人ずつしか置くことは出来ませんので、例えばAさんが2業種、Bさんが3業種、といった具合に分散させておこうかな、ということでしょう。
もちろん、1業種=1人を守っていれば、同一営業所に2人配置することはできますが、あくまで1業種につき1人しか専技の配置はできませんので、リスク回避的な意味合いは持ちません。1人の専任技術者ですべての業種をカバーできるのであれば、特に問題は無さそうです。
また、専任技術者が交代する場合は変更届の提出が必要になりますので、もし仮に2人配置していた場合であっても、届け出が必要である以上、1人配置の場合と手間が大きく代わるわけではありません。
主任技術者の人数確保も大切
また、専任技術者の「専任」とは、その営業所に常勤して、専らその職務に従事する者のことを指します。
原則として、専任技術者は現場の主任技術者又は監理技術者を兼ねることが出来ないため、専任技術者として営業所に複数人配置してしまうと、現場を担う主任技術者の人数が不足しがちになる可能性も。
もし専任技術者・主任技術者になれる方がAさん・Bさんの2名であれば、専任技術者・主任技術者に、それぞれAさん・Bさんを起用するのが現実的なのかもしれませんね。

